「膝の内側が痛い…」
そんなときに関係しているかもしれないのが『鵞足(がそく)』という場所です。
聞き慣れない言葉かもしれませんが、スポーツをしている方や立ち仕事が多い方にとっては知っておいて損はありません。
この記事では、
- 鵞足ってどこ?
- どんな筋肉が関わっているの?
- 鵞足炎ってなに?
という疑問に、わかりやすくお答えしていきます!
■鵞足(がそく)とは?
鵞足とは、膝の内側(すねの骨の上あたり)にある、3つの筋肉の腱(けん)が集まって付着する部分のことを指します。

見た目がガチョウの足(=鵞足)に似ていることから、こう呼ばれています。

この鵞足を構成しているのは、以下の3つの筋肉です。
■鵞足を構成する3つの筋肉
- 縫工筋(ほうこうきん)
・起始(筋肉の始まり):上前腸骨棘(骨盤の前の出っ張り)
・停止(筋肉の終わり):脛骨粗面内側部(すねの内側)
・作用:股関節の屈曲(膝を引き上げる動き)、膝関節の伸展と外旋(膝を伸ばす・外に回す動き) - 薄筋(はっきん)
・起始:恥骨結合(左右の骨盤をつなぎ合わせている部分)
・停止:脛骨粗面内側部
・作用:股関節の内転(脚を閉じる動き)、膝関節の伸展(膝を伸ばす) - 半腱様筋(はんけんようきん)
・起始:坐骨結節(床や椅子に座った際に当たる骨)
・停止:脛骨粗面内側部
・作用:股関節の伸展(足を後ろに引く動き)、膝関節の屈曲・内旋(膝を曲げる・内側に回す)
これらの筋肉は、膝を安定させる働きをしており、歩く・走る・しゃがむなどの日常動作に深く関わっています。
■鵞足部が痛いときに考えられること
膝の内側、特に鵞足のあたりが痛む場合に考えられる代表的な原因が…
鵞足炎(がそくえん)です!
■鵞足炎とは?
鵞足炎とは、鵞足を構成する筋肉の付着部分が、繰り返しの動作や負荷によって炎症を起こすことです。
特に、以下のような方に多く見られます。
- ランニングやサッカーなど膝をよく使うスポーツをしている
- 長時間の歩行や階段昇降が多い
- O脚傾向の方(膝の内側に負担がかかりやすい)
- 筋肉の柔軟性が低い、使いすぎている
【主な症状】
- 膝の内側の痛み(押すと痛い)
- 膝を曲げ伸zばしすると違和感がある
- 階段の上り下りで痛みが増す
放置すると痛みが慢性化することもあるため、早めのケアが大切です。
■鵞足炎の対処・予防法
- 運動量の調整
無理なトレーニングを避け、膝に負担をかけすぎないようにしましょう。 - ストレッチや施術を受ける 縫工筋、薄筋、半腱様筋の柔軟性を高めることで、鵞足部の負担を軽減できます。
- 正しく体を使う
鵞足部に負担がかからないように、トレーニングやリハビリを行う。
■まとめ
- 鵞足は、膝の内側にある3つの筋肉が集まる場所
- 鵞足炎は、その部分に炎症が起きて痛みが出る状態
- スポーツや日常動作で負担がかかりやすく、予防・ケアが大切
膝の内側に違和感を感じたら、鵞足炎の可能性も考えて、無理をせず体をいたわってくださいね!
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