膝の痛みを繰り返さないために。プロが教える「再発しにくい体作り」3ステップ
※免責事項:本記事は健康情報の提供を目的としており、医師による診断や治療に代わるものではありません。激しい痛みや腫れがある場合は、必ず医療機関を受診してください。
「階段を下りるたびに膝がズキッとする……」
「一時的に楽になっても、しばらくするとまた痛みが戻ってしまう」
そんな悩みを抱えていませんか?
実は、臨床現場で多くの膝を見てきた鍼灸師・スポーツトレーナーの視点からお伝えすると、大切なのは、「なぜ膝に負担がかかっているのか」という本質的な体の使い方を見直すことです。
今回は、Googleのガイドラインに沿った正しい知識と、私が現場で行っている「一生モノの膝」を取り戻すためのコンディショニングの秘訣を公開します。
1. 膝は、下半身の「板挟み中間管理職」という切ない宿命
私たちの体の中で、膝は非常にユニークで、かつストレスを受けやすい場所です。
上には全身のパワーを生む「股関節(部長)」が、下には地面と唯一接する「足首(現場担当)」がいます。もし、部長が硬くなって仕事をサボったり、現場がグラグラで不安定だったりしたらどうなるでしょうか?
そのすべてのしわ寄せが、間に挟まれた「膝(中間管理職)」に押し寄せます。
【症例から見る共通点】
私がこれまで担当した「膝の内側が痛い」と訴える方の約9割に、「お尻の筋肉の弱さ」と「足首の硬さ」のセットが見られました。つまり、膝そのもののケアと同時に、この「上下の関節のサボり」を解消してあげることが、再発を防ぐための大切なポイントになります。
2. 脳が筋肉を眠らせる?「AMI(関節原性筋抑制)」の恐怖
「膝を治すためにスクワットを頑張っているのに、全然太ももが太くならない」
そんな方は要注意です。膝に炎症や腫れがあると、脳は「これ以上動かして壊さないように、太ももの筋肉(大腿四頭筋)に力を入れるな!」と緊急ブレーキをかけます。
これが「AMI」と呼ばれる現象です。この状態で無理に強い負荷の筋トレをしても、脳が筋肉を使わせないため、効率が悪いどころか膝をさらに痛めるリスクがあります。まずは適切な処置で炎症を落ち着かせることが、この脳のブレーキを解除するためにも非常に重要なステップとなります。
3. 【プロが推奨】膝を救うための「3ステップ・アプローチ」
膝の負担を減らし、スムーズな動きを取り戻すために現場で推奨している改善フローです。
ステップ①:炎症を抑え、脳のブレーキを解除する
まずは鍼灸や徒手、適切な医療的ケアによって、膝周りの内圧を下げます。痛みや腫れを抑えることは、単なる「除痛」だけでなく、脳にかかった「AMI(筋抑制)」というブレーキを外すために不可欠なプロセスです。
ステップ②:サボっている「上下」の関節を叩き起こす
膝の負担を減らすには、股関節の可動域と足首の安定性が不可欠です。
特に、お尻の横(中殿筋)が使えるようになると、歩行時の膝の揺れが劇的に減り、膝への負担が軽減されます。
ステップ③:正しい連動性を脳にインストールする
最後は、筋肉を鍛えるだけでなく「正しい動かし方」を脳に学習させます。
ストレッチポールなどを使って全身のバランスを整えながら、膝が内側に入らない(ニーインしない)動きを習慣化させ、本質的な解決を目指しましょう。
プロの現場でも愛用する必須ツール
※全身の連鎖を整えるための必須アイテムです。背骨から整えることで下半身の動きも変わります。安価な類似品もありますが、硬さや耐久性の面でこのLPN正規品を強くおすすめしています。
4. まとめ:膝は「救われる」のを待っている
膝の痛みは、体からの「もうこれ以上、一人では背負いきれないよ!」というメッセージです。
適切な炎症のコントロールをベースに、全身の運動連鎖を見直すコンディショニングを加えること。この両輪が揃うことで、中間管理職である膝の負担は劇的に減り、再びスムーズに動き出してくれます。
「もう年だから仕方ない」と諦める前に、あなたの「下半身のチームワーク」を見直してみませんか?
執筆:鍼灸師・スポーツトレーナー(Ace-Trainer 運営者)
臨床経験10年以上。プロのアスリートから高齢者のリハビリまで幅広く担当。解剖学に基づいた「痛みの出ない体作り」を発信中。

コメント